長期優良住宅の家には、安全・快適な住宅に数世代にわたって住める環境や
節税、低金利の住宅ローンなどを活用できるといったメリットがたくさんあります。
今回は、長期優良住宅の要件とメリットについて説明したいと思います。
〇長期優良住宅とは?
長期優良住宅は、「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」に基づいて認定されており、
長い期間住むことが可能の高性能な住宅です。
この法律は2009年に施行され、住宅の耐久性や維持のしやすさを高めることを目的としています。
長期優良住宅制度の認定を受けるには、主に下記の5つ条件をクリアする必要があります。
①長期にわたって使用できる構造・設備があること
②良好な景観や地域における居住環境などへの配慮があること
③住戸面積が国土交通省令で定める規模以上であること
④維持保全の期間や方法が定められていること
⑤自然災害に対する配慮がなされていること
〇長期優良住宅のメリットは?
長期優良住宅を建てた場合、いくつかのメリットがあります。
■劣化対策と災害対策
長期優良住宅の設計には、
時間の経過とともに発生する可能性のある劣化を防ぐ対策が含まれており、
地震災害の対策として高い耐震性を確保し、
大規模な地震が発生しても損傷を最小限に抑える構造が取り入れられております。
■省エネルギーと断熱性
優れた断熱材の使用により、家全体の断熱性が向上し、
エアコンや暖房機器のエネルギー消費を減少させます。
断熱性能が優れている住宅のため夏は涼しく冬は暖かく過ごすことができます。
■不動産取得税の減税
認定長期優良住宅の場合、不動産所得税の軽減対象となります。
控除額 :固定資産税評価額から1,300万円を控除(一般住宅は1,200万円を控除)
適用条件:2026年12月31日までに新築した住宅
■登録免許税の税率引き下げ
所有権保存登記等に係る税率が一般住宅特例より引き下げられます。
所有権保存登記の税率引き下げ額:一般住宅0.15%、長期優良住宅0.1%
所有権移転登記の税率引き下げ額:一般住宅0.3%、長期優良住宅0.2%
適用条件:2027年3月31日までに新築した住宅
■地震保険料が割引される
地震保険が「耐震等級2級以上」を満たす住宅を割引としているためです。
長期優良住宅の認定基準には耐震性の項目があり、
その中でも「耐震等級2以上」を満たしている必要があります。
耐震等級割引:耐震等級2の場合→30%割引
耐震等級3の場合→50%割引
免震建築物割引:50%割引
このように長期優良住宅にはさまざまなメリットがあります。
初期の建築コストは増えるかもしれませんが、
それを上回る節税効果や資産価値の維持が期待できます。
ぜひ長期優良住宅も視野に入れてみてはいかがでしょうか?